内部通報
公開:2026/10/28
内部通報窓口の外部委託サービス・システム11選比較。費用相場と委託先を選ぶポイント
「内部通報窓口を外部に委託したいが、費用はどのくらいかかるのか」「弁護士と専門会社、システムのどれに任せればよいのか分からない」と悩んでいる担当者の方は多いのではないでしょうか。
内部通報窓口を社外に置くと、従業員が社内の目を気にせず相談しやすくなり、夜間や休日の受付も整えやすくなります。一方で、委託先によって「任せられる業務の範囲」と「料金の決まり方」が大きく異なるため、料金表だけで選ぶと、通報を受けた後の調査が社内で止まってしまうこともあります。
そこで本記事では、
- 内部通報窓口を外部委託する費用相場
- 自社に合う委託先を選ぶ4つのポイント
- 内部通報窓口の外部委託サービス・システム11選
- 外部委託するまでの4ステップ
について詳しく解説します。外部窓口の新設や、今の委託先の見直しを検討している企業の担当者は、ぜひ参考にしてください。
内部通報窓口の外部委託とは?
内部通報窓口の外部委託とは、従業員からの通報・相談を受け付ける窓口を、法律事務所や通報窓口の専門会社、通報システムの提供会社など社外に任せることです。
実際に、社外窓口を置く企業は多数派です。消費者庁の調査では、内部通報制度を導入している事業者2,448者のうち、社外に窓口を置いている事業者は79%でした。
出典:消費者庁「民間事業者の内部通報対応―実態調査結果概要―」(2024年4月)
外部委託先は、大きく次の3つに分かれます。
| 委託先の種類 | 主な担い手 | 任せられる主な業務 |
|---|---|---|
| 法律事務所 | 弁護士 | 通報の受付、法的な評価、事実調査、規程の作成 |
| 通報窓口の専門会社 | 相談員(社会保険労務士・カウンセラーなどの有資格者を置く会社もある) | 電話・Web・メールでの受付、聞き取り、報告書の作成、周知ツールの提供 |
| 通報システム(AIを含む) | クラウド上のシステム | Webやチャットでの24時間受付、案件の記録・管理、匿名での双方向のやり取り |
外部委託した場合の通報の流れは、次のとおりです。外部窓口は従業員と会社の間に立ち、通報を受け付けて内容を整理し、会社の担当部署へ報告します。

ただし、外部に委託しても、すべての業務を手放せるわけではありません。是正措置の決定や再発防止策の実施は、最終的には企業自身が行う業務です。受付だけを委託した場合は、事実調査も社内で担う必要があります。
内部通報窓口を外部委託する費用相場
内部通報窓口の外部委託費用は、初期費用に加えて、月額または年額の委託費用がかかるのが一般的です。委託先によっては、通報1件ごとの費用や調査費用が別途発生します。
費用の内訳は、主に次の5つです。費用相場は、本記事で紹介するサービスの公開料金(2026年10月時点)から見た目安で、従業員数や受付方法によって変わります。
| 項目 | 費用相場 | 内容 |
|---|---|---|
| 初期費用 | 数万〜20万円程度 | ・窓口の開設 ・専用アドレス・回線の設定 ・規程の確認など |
| 月額・年額の委託費用 | ・受付代行は月額1万〜5万円程度 ・弁護士の窓口は月額2万〜7万円程度 | ・通報の受付・報告 ・システムの利用料 |
| 通報対応の追加費用 | 1件1万〜3万円程度 | ・通報1件ごとの対応費 ・決められた件数を超えた分 |
| 調査費用 | 1時間2万〜5万円程度の例がある ※時間単位の料金が多い | ・事実確認や関係者へのヒアリング ・調査報告書の作成など |
| オプション費用 | 内容により異なる(周知ツールは実費の例が多い) | ・ポスター・カードの作成 ・社内説明会 ・研修 ・多言語対応 |
ここでは、従業員150名の企業が外部委託した場合の1年目の費用を試算してみます。
※以下は料金体系の違いを示すための仮定に基づく試算で、特定サービスの見積額ではありません。税金や契約条件による差額は含めていません。
| パターンA:専門会社にWeb・メールでの受付だけを委託する ・初期費用5万円+月額2万円×12か月=年29万円 ・調査や是正は社内で行う パターンB:専門会社に電話受付も含めて委託する ・初期費用5万円+月額4万円×12か月=年53万円 ・電話を付けた分、月額が上がる。調査や是正は社内で行う パターンC:弁護士に受付と調査を委託する ・初期費用20万円+月額5万円×12か月+通報対応1万円×3件+調査費3万円×10時間=年113万円 ・受付から事実調査まで外部の専門家に任せられる |
|---|
試算から分かるとおり、同じ従業員数でも、委託先と任せる範囲によって費用は4倍近く変わります。
低価格帯のプランには、受付・報告までを対象とし、調査を含まないものがあります。料金を比べるときは、「その料金でどこまで対応してもらえるか」をセットで確認することが大切です。
内部通報窓口の外部委託先を選ぶポイント
内部通報窓口の外部委託先は、料金だけでなく、通報を受けた後の対応まで含めて選ぶことが大切です。委託先を選ぶときに確認したいポイントは、次の4つです。
- 通報の受付だけでなく、調査も依頼できるか
- 従業員が相談しやすい受付方法・対応時間はあるか
- 匿名のまま相談を続けられ、通報者の情報を守れるか
- 上司や経営陣に関する通報も公平に扱えるか
ここでは、それぞれのポイントについて解説します。
通報の受付だけでなく、調査も依頼できるか
外部委託先を選ぶときは、まず受付後の事実調査まで依頼できるかを確認しましょう。受付のみのサービスでは、事実調査や改善策の検討は社内で行う必要があります。
外部委託先が対応する範囲は、大きく次の3つのタイプに分かれます。

- 受付・報告型:通報を受け付けて整理し、企業へ報告するまで。調査や是正は企業が行う
- 助言型:受付・報告に加えて、調査の進め方や是正の方法を助言する。調査そのものは企業が行う
- 調査対応型:弁護士などが、受付から事実調査・調査報告書の作成まで担う。費用は時間単位で別途かかることが多い
受付・報告型を選ぶ場合は、社内の調査担当者を決めておくか、調査を依頼できる弁護士を別に確保しておくと安心です。
従業員が相談しやすい受付方法・対応時間はあるか
パソコンを使わない現場や夜勤のある職場では、相談手段や受付時間が合わないと窓口を利用しづらくなります。受付方法と受付時間はサービスごとに大きく異なるため、従業員の働き方に合っているかを確認しましょう。
職場の特徴ごとに、優先したい受付方法の目安は次のとおりです。
- 工場・店舗・物流など、パソコンを使わない従業員が多い→電話、スマートフォンから使えるWebフォーム・チャット
- 夜勤・シフト勤務がある→24時間受け付けるWeb・メール・チャット、夜間や土日に対応する電話
- 文章で説明するのが苦手な従業員が多い→電話、対話形式で聞き取るチャット
- 外国籍の従業員がいる→多言語に対応した電話・Webフォーム
電話受付は、平日の日中だけのサービスもあれば、夜間や土日に対応するサービスもあります。Web・メールは24時間受け付けていても、報告は翌営業日になるサービスもあるため、緊急性の高い通報をどう扱うかもあわせて確認しておきましょう。
匿名のまま相談を続けられ、通報者の情報を守れるか
匿名のまま、通報者と追加のやり取りを続けられるかは、外部委託先を選ぶうえで重要なポイントです。匿名の通報は通報者が安心して声を上げられる一方で、追加の質問ができないと事実確認が進まず、調査が止まってしまいます。
委託先を比べるときは、次の点を確認しましょう。
- 匿名のまま追加の質問・回答ができるか
- 企業へ報告するときに、通報者の氏名を伝えるルール
- 通報データの保管場所と、閲覧できる担当者の制限
- プライバシーマークやISMS認証などの第三者認証
匿名でのやり取りの方法は、サービスによって異なります。匿名の通報者に連絡先だけを残してもらう方法のほか、NaLaLys AI通報窓口のように、記名・匿名を問わずシステム上で通報者と担当者が継続してやり取りできる仕組みもあります。
上司や経営陣に関する通報も公平に扱えるか
通報された本人へ内容がそのまま届く仕組みでは、調査が止まったり、通報者が不利益を受けたりするおそれがあります。上司や経営陣に関する通報が届いたときに、誰へ報告するのかを委託前に確認しましょう。
外部窓口を置くだけで、独立性が確保できるわけではありません。外部窓口が通報内容をいつも同じ社内部署へ転送するだけでは、経営陣が関わる通報も、結局は経営陣の指揮下にある部署が受け取ることになります。通報の内容に応じて、報告先を分けておくことが大切です。
消費者庁の指針の解説でも、調査などの通報対応業務を外部委託する場合、中立性・公正性に疑義が生じるおそれや利益相反が生じるおそれがある法律事務所や民間の専門機関の起用は避けることが適当とされています。
出典:消費者庁「公益通報者保護法に基づく指針(令和3年内閣府告示第118号)の解説」

委託先を比べるときは、「通報の内容に応じて、報告先を変えられるか」「報告先を複数設定できるか、追加費用はかかるか」なども確認しておきましょう。
社内窓口・弁護士・代行会社・システムの違いをさらに詳しく知りたい方は、以下の記事も合わせてご覧ください
参照記事:内部通報窓口の選び方。社内・弁護士・代行・システム窓口の比較
比較条件を決める前に、自社の通報体制を確認しておくと、委託先に求める条件を整理しやすくなります。
⇨ 改正公益通報者保護法 適合チェックリストをダウンロード
内部通報窓口の外部委託サービス・システム11選
ここでは、内部通報窓口の外部委託先として検討できるサービス・システムを紹介します。11サービスの内訳は、通報システム2・専門会社5・法律事務所4です。法律事務所は料金や受付方法を公開していないところもあるため、見積もりの段階で対応範囲を確認する前提で候補にすることになります。
掲載している情報は、2026年10月時点の各社公式サイトの記載に基づきます。料金や仕様は変更されることがあるため、契約前に各社の最新情報を確認することが大切です。なお、表中の「公式サイトに記載なし」は、その機能に対応していないという意味ではありません。見積もりの際に各社へ確認が必要な項目です。
まずは、各サービスの料金と受付方法を一覧で確認しましょう。
| サービス名 | 提供元 | 種類 | 料金 | 主な受付方法 |
|---|---|---|---|---|
| NaLaLys AI通報窓口 | 株式会社NaLaLys | AIシステム | 月額5万円〜 | AIチャット |
| NAVEX(EthicsPoint) | NAVEX | 通報システム | 要見積もり | Web・電話・モバイル |
| NHホットライン | 株式会社サザンクルー | 専門会社 | 初期4万円+月額1万5,000円〜(税込) | Web・メール・書面(電話はスタンダードプラン) |
| NEC 内部通報窓口代行サービス | NEC VALWAY株式会社 | 専門会社 | 初期10万円+年額19万2,000円〜(税抜) | Web・メール・書面(電話はスタンダードプラン) |
| 企業倫理ホットライン | ダイヤル・サービス | 専門会社 | 要問い合わせ | 電話・Web・チャット |
| リスクホットライン® | 株式会社エス・ピー・ネットワーク | 専門会社 | 要見積もり | 電話など |
| 内部通報外部窓口サービス | 株式会社リスクフロント | 専門会社 | 初期10万円+月額1万円〜(税別) | メール(電話は専用ダイヤル付きプラン) |
| 内部通報サービス | 法律事務所ZeLo | 法律事務所 | 初回20万円+月額5万円(年6件まで) | メール |
| 内部通報制度の外部窓口 | 弁護士法人 青葉法律事務所 | 法律事務所 | 月額2万2,000円〜(税込) | 公式サイトに記載なし |
| 内部通報・公益通報対応 | のぞみ総合法律事務所 | 法律事務所 | 要問い合わせ | 公式サイトに記載なし |
| 内部通報対応 | 丸の内総合法律事務所 | 法律事務所 | 要問い合わせ | 公式サイトに記載なし |
NaLaLys AI通報窓口。AIが24時間365日、通報の聞き取りに対応

NaLaLys AI通報窓口は、AIチャットボットが通報の一次受付から聞き取りまでを24時間365日行う内部通報窓口のサービスです。
AIが対話形式で日時・関係者・内容などを聞き取り、あいまいな通報も5W1Hの形に整理して管理画面に表示します。担当者が長文の通報を読み解く負担を減らし、初動を早められるのが特徴です。
AIの回答や聞き取りの流れは弁護士の監修のもとで設計されており、AIが勝手に通報を退けることはなく、ログはすべて確認できるとしています。既存の顧問弁護士窓口と併用できるため、弁護士への連絡ルートをAIチャットに置き換え、一次受付の負担だけを減らす使い方も可能です。
⇨ NaLaLys AI通報窓口の詳細はこちら
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 料金 | 月額5万円〜 |
| 受付方法 | 専用URLからのAIチャット |
| 受付時間 | 24時間365日 |
| 匿名での対応 | 記名・匿名を問わず、通報者と継続してやり取りできる |
| 情報管理 | 国内サーバーで保管、入力データをAIの学習に使わない、閲覧・対応できる担当者を制御できる |
NAVEX。世界で13,000社以上が利用

出典:NAVEX「EthicsPoint Professional」
NAVEXは、内部通報・インシデント管理システム「EthicsPoint」を提供している企業です。利用者数も多く、世界で13,000社以上が利用しています。
多言語のインターフェースと機械翻訳で、多言語の通報・フォローアップにも対応。海外拠点を持ち、国内外の通報を1つのシステムでまとめて管理したい企業に向いています。
案件管理の機能が充実しているのも特徴です。案件の割り当てやエスカレーションを自動化でき、案件の詳細やメモを1画面にまとめて確認できます。関連する案件をAIで抽出したり、案件の種類や地域を横断して分析したりできるため、取締役会への報告資料づくりにも役立ちます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 料金 | 要見積もり |
| 受付方法 | Web・電話・モバイル |
| 受付時間 | 24時間365日 |
| 匿名での対応 | 通報者が匿名か実名かを選べる |
| 情報管理 | 役割ごとの権限設定で閲覧範囲を制御、閲覧・編集の履歴をログに記録、データのホスティングと暗号化に対応 |
NHホットライン。受付件数による追加料金なしで利用できる

NHホットラインは、株式会社サザンクルーが提供する内部通報窓口の代行サービスです。通報件数による追加料金や時間課金がなく、通報が増えても費用が変わらないため、予算を立てやすいのが魅力です。
Webフォームとメールでの通報は24時間受け付け。受け付けた通報は、原則として当日中または翌営業日に企業へ報告されます。通報ごとの報告に加えて年4回の実績報告もあるため、窓口の利用状況を定期的に振り返れます。
窓口を従業員に知ってもらうためのポスターや案内文も用意されており、導入後の社内周知まで支援を受けられるのも特徴です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 料金 | 初期費用4万円+月額1万5,000円〜(ベーシックプラン・税込)/電話付きのスタンダードプランは初期費用8万円+月額1万8,000円〜(税込) |
| 受付方法 | Webフォーム・メール・書面(電話はスタンダードプランのみ) |
| 受付時間 | Webフォーム・メールは24時間/電話は平日10:00〜18:00 |
| 匿名での対応 | 匿名・実名のどちらの通報にも対応 |
| 情報管理 | プライバシーマーク・ISMS認証を取得、通報内容を確認・整理したうえで必要な範囲で企業へ報告 |
NEC 内部通報窓口代行サービス。日本語・英語・中国語の通報に対応

出典:NEC
NEC 内部通報窓口代行サービスは、NEC VALWAY株式会社が提供するサービスです。窓口の受付代行と内部通報管理システムが一体になっており、利用ユーザーは2,000社以上です。
日本語・英語・中国語での通報・相談に標準で対応しており、その他の言語もオプションで追加できます。法令違反だけでなく、社内ルール違反やハラスメント相談、意見・要望も1つの窓口で受け付けるため、従業員が相談先に迷いにくくなります。
通報・相談ごとに作成されるリスクレポートには、企業法務専門の法律事務所が判定したリスクレベルが付与され、対応の優先順位を判断しやすくなるでしょう。料金は窓口を利用する従業員数で決まる年額固定制で、受付件数や通話時間による追加料金はかかりません。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 料金 | 初期導入費用10万円+年額19万2,000円〜(ベーシックプラン・100名未満) |
| 受付方法 | Webフォーム(PC・スマートフォン)・メール・書面(電話はスタンダードプランのみ) |
| 受付時間 | 公式サイトに記載なし |
| 匿名での対応 | 公式サイトに記載なし |
| 情報管理 | NECグループ基準の情報セキュリティポリシーに則って管理 |
企業倫理ホットライン。電話・Web・チャットで相談を受け付ける

出典:企業倫理ホットライン
企業倫理ホットラインは、ダイヤル・サービスが提供する通報窓口のサービスです。同社は2003年1月に日本で初めて民間の外部通報窓口を開設したとしており、約3,000社・大学が利用しています。
就業時間後の夜間や土日にも電話で相談できるのが特徴です。社会保険労務士や産業カウンセラーなどの有資格者が、通報者のプライバシーに配慮しながら相談内容を整理してくれるのも魅力の1つです。
電話は英語・中国語・韓国語・スペイン語・ポルトガル語・ベトナム語・インドネシア語にも対応しており、外国籍の従業員が多い職場でも利用しやすくなっています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 料金 | 公式サイトに記載なし |
| 受付方法 | 電話・Web・チャット |
| 受付時間 | 電話は平日12:00〜21:00、土日祝9:00〜17:00/Webは24時間365日/チャットは平日12:00〜21:00 |
| 匿名での対応 | 実名・匿名どちらでも通報可能。連絡先を残せば、匿名のまま担当者からの問い合わせに応じられる |
| 情報管理 | プライバシーマーク登録、ISO27001(ISMS) |
SPN リスクホットライン®。受付後の対応についても助言を受けられる

出典:SPN
リスクホットライン®は、株式会社エス・ピー・ネットワークが提供する内部通報窓口のサービスです。受付後も案件が終わるまで通報者と企業の間に立ち、調査方法などを助言する「伴走型」のサービスです。
通報者と何度もやり取りして、調査に着手できるだけの情報を集めたうえで企業に報告。通報ごとに作成するリスクレポートには、評価・調査方法・是正の進め方についての同社の見解が付きます。
通報者への連絡が途絶えたときの催促や、企業から通報者への回答文の確認まで助言を受けられるため、受付後の対応の進め方に不安がある企業に向いています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 料金 | 従業員数などに応じた個別見積もり |
| 受付方法 | 電話など(受付手段の詳細は公式サイトに記載なし。通報者とのやり取りは主にメール) |
| 受付時間 | 公式サイトに記載なし |
| 匿名での対応 | 完全匿名の通報にも対応し、通報者と企業の間で情報を仲介する |
| 情報管理 | 公式サイトに記載なし |
内部通報外部窓口サービス。メールのみ・電話付きから選べる

出典:株式会社リスクフロント「サービスの流れと料金」、よくある質問
内部通報外部窓口サービスは、名古屋市の株式会社リスクフロントが提供する外部窓口のサービスです。専用メールアドレスのみのプランと、専用メールアドレスに専用ダイヤルを付けたプランから選べるため、職場に合った受付方法で始められます。
契約後は、窓口を従業員に知ってもらうためのポスターやカードの用意(別途実費)と、同社による社内説明会を経て、約1か月で運用が始まります。
窓口業務だけでなく、内部通報制度の構築やコンプライアンス体制づくりのコンサルティングにも対応しているため、これから制度を整える企業も相談しやすいでしょう。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 料金 | 初期費用10万円+月額1万円〜(税別・メールのみ・従業員100人まで) |
| 受付方法 | 専用メールアドレス(専用ダイヤルを付けるプランもあり) |
| 受付時間 | メールは24時間/電話は9:00〜17:00 |
| 匿名での対応 | 原則として匿名での受付はしていない(会社への報告を匿名で行うことは可能) |
| 情報管理 | 通報者の保護は委託元企業の内部通報規程に定め、同社がサポートする形 |
内部通報サービス。弁護士による受付と法務支援を相談できる

出典:法律事務所ZeLo
内部通報サービスは、法律事務所ZeLoが提供する、弁護士が通報を受け付けるサービスです。企業ごとに窓口担当の弁護士を1名選任し、通報内容によっては複数の弁護士でチームを組んで対応します。
通報後の事実確認・調査、処分の検討、調査報告書の作成まで依頼でき、必要に応じて調査委員会の立ち上げにも対応。そのため、受付から法的判断までを一貫して任せたい企業に向いています。窓口の導入前の相談から、内部規程の作成、導入研修まで同じ事務所に任せられるのも魅力です。
契約は原則1年ですが、3か月の有償トライアルプランも用意されているため、使い勝手を確かめてから本契約に進めます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 料金 | 初回アドレス設定20万円+月額5万円(年6件まで。7件目以降は1件3万円・税別)/事実確認・調査は弁護士のタイムチャージ(1時間2万〜5万円) |
| 受付方法 | 専用メールアドレス |
| 受付時間 | 公式サイトに記載なし |
| 匿名での対応 | 匿名通報も可能 |
| 情報管理 | 弁護士法上の守秘義務 |
内部通報制度の外部窓口。相談の対象範囲に応じて料金を選べる

出典:弁護士法人 青葉法律事務所「内部通報制度における外部窓口担当の弁護士費用」
内部通報制度の外部窓口は、仙台市の弁護士法人 青葉法律事務所が提供する、弁護士が外部窓口を担うサービスです。企業のほか、自治体や私立大学の外部窓口を担当した実績があります。
通報の対象範囲によって料金プランが分かれているのが特徴です。公益通報者保護法が定める違法行為だけを受け付けるプランと、セクハラ・パワハラや社内規定違反まで受け付けるプランから選べるため、必要な範囲に絞って委託できます。
窓口の担当だけでなく、内部通報規程の新設や既存規程の修正も依頼できるため、制度の土台づくりから弁護士に相談できます。
従業員1,000人以下の企業を想定したサービスで、それ以上の規模の場合は個別に相談する形です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 料金 | 公益通報者保護法の対象のみ:月額2万2,000円〜4万4,000円/ハラスメント・社内規定違反まで:月額4万4,000円〜6万6,000円(従業員数別・税込)+通報対応1件あたり1万1,000円(税込) |
| 受付方法 | 公式サイトに記載なし |
| 受付時間 | 公式サイトに記載なし |
| 匿名での対応 | 公式サイトに記載なし |
| 案件管理 | 公式サイトに記載なし |
| 情報管理 | 公式サイトに記載なし |
内部通報・公益通報対応。経営陣から独立した通報対応を相談できる

内部通報・公益通報対応は、のぞみ総合法律事務所が提供する、内部通報制度に関する法務サービスです。利益相反の可能性を排除するための、顧問弁護士以外の社外窓口を担当しています。
外部窓口として受け付けた通報は、経営陣から独立した監査役や社外取締役などと連携して対応。役員が関わる事案など、社内でのヒアリングが難しい場合には調査も担当します。経営陣に関する通報も公平に扱える体制を整えたい企業に向いています。
必要に応じて男女の弁護士がペアで担当するなど、ハラスメントを含む多様な通報に対応できる体制を整えているのも魅力の1つです。グループ会社や海外拠点を含む通報体制の支援にも対応しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 料金 | 要問い合わせ |
| 受付方法 | 公式サイトに記載なし |
| 受付時間 | 公式サイトに記載なし |
| 匿名での対応 | 公式サイトに記載なし |
| 案件管理 | 外部窓口として通報を受け付け、経営陣から独立した監査役・社外取締役などと連携して対応する |
| 情報管理 | 公式サイトに記載なし |
内部通報対応。制度づくりから調査・再発防止まで相談できる

内部通報対応は、丸の内総合法律事務所が提供する、内部通報制度の整備から運用までを支援するサービスです。上場・非上場を問わず、業種や規模、社内体制に応じて対応しています。
支援は、内部通報規程の策定から始まります。運用段階では、社外通報窓口としての対応や、通報・相談への運用面の助言を実施。
経営層の関与が疑われる場合などは、外部専門家として調査を実施し、調査委員会の設置にも対応します。調査後は、是正措置や再発防止策の助言・提案まで行います。
ハラスメントや対人関係の相談への対応を通じて、労務環境の改善まで視野に入れているのも特徴です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 料金 | 要問い合わせ |
| 受付方法 | 公式サイトに記載なし |
| 受付時間 | 公式サイトに記載なし |
| 匿名での対応 | 公式サイトに記載なし |
| 案件管理 | 社外通報窓口として対応し、調査方法や是正措置について助言する |
| 情報管理 | 公式サイトに記載なし |
内部通報窓口を外部委託するまでの4ステップ
内部通報窓口の外部委託は、次の4つのステップで進めます。
- 社内の課題を整理し、委託する業務を決める
- 複数の委託先から見積もりを取り、使い方を確認する
- 契約を結び、社内の担当者と対応ルールを決める
- 従業員に窓口を知らせ、運用を始める
ここでは、それぞれのステップについて解説します。
1. 社内の課題を整理し、委託する業務を決める
まずは、今の通報体制で何に困っているのかを整理し、外部に任せる業務を決めます。課題が曖昧なまま委託先を探すと、料金の安さだけで選んでしまい、必要な業務が契約に含まれていなかったということになりかねません。
社内の課題と、委託先に求める業務の対応例は、次のとおりです。
- 夜間・休日に通報を受け付けられない→24時間受付のWeb・チャット、時間外の電話受付
- 通報が少なく、相談しにくいと言われている→匿名で相談できる窓口、社外の相談員による受付
- 通報を受けても、調査を担当できる人がいない→事実調査、調査方法の助言
- 外国籍の従業員や海外拠点がある→多言語での受付
- 対応の記録が担当者ごとにばらばら→案件管理システム、対応履歴の記録
あわせて、窓口の利用対象者と、受け付ける相談の範囲も決めておきましょう。対象者と範囲によって、見積もり額が変わります。
2. 複数の委託先から見積もりを取り、使い方を確認する
委託する業務が決まったら、2〜3社から見積もりを取り、料金と対応範囲を同じ条件で比べます。見積もりを依頼するときは、従業員数、利用対象者、相談の範囲、希望する受付方法を同じ条件で伝えると比較しやすくなります。
見積もり時に確認したい項目は、次のとおりです。
- 初期費用・月額費用に含まれる業務の範囲
- 通報件数による追加費用、調査費用の有無
- 契約期間と途中解約・変更の条件
- 報告までの日数と、緊急時の連絡方法
- 通報者の氏名を企業に伝える場合のルール
- 従業員への周知ツールや研修の有無と費用
あわせて、通報者が実際に使う画面や、企業に届く報告書のサンプルも確認しましょう。
デモ画面やトライアルがあれば、従業員の立場で通報を試してみると、使いやすさを判断しやすくなります。
3. 契約を結び、社内の担当者と対応ルールを決める
委託先が決まったら契約を結び、通報を受けた後に社内の誰が何をするかを決めます。外部窓口から報告が届いても、受け取る担当者や判断の手順が決まっていなければ、対応が遅れてしまいます。
決めておきたい主なルールは、次のとおりです。
| 項目 | ルール |
|---|---|
| 報告先 | ・通常の報告先(コンプライアンス部門など) ・経営陣が関わる場合の報告先(監査役・社外取締役など) |
| 従事者の指定 | 社内の担当者に加え、外部委託先の担当者も、通報対応業務を行い通報者を特定させる事項を伝えられる場合は従事者として指定する |
| 通報者情報の扱い | やむを得ない場合を除き、通報者の明示的な同意がない限り、氏名など通報者を特定させる事項を企業に伝えないこと |
| 調査の担当 | 社内で調査するか、委託先や別の弁護士に依頼するか |
| 利益相反の排除 | 通報された事案に関わる人を、調査や判断から外す手順 |
消費者庁では、外部窓口を設ける場合に、やむを得ない場合を除いて、通報者の書面や電子メールなどによる明示的な同意がない限り、通報者を特定させる事項を事業者にも開示しないといった措置も考えられるとしています。
通報者情報の扱いは、契約書や内部規程に明記しておくと安心です。
出典:消費者庁「公益通報者保護法に基づく指針(令和3年内閣府告示第118号)の解説」
社内窓口・社外窓口・併用の設置パターンや運用ルールについて詳しく知りたい方は、以下の記事も合わせてご覧ください。
参照記事:内部通報窓口の設置と運用。社内・社外・併用の3パターンと費用・運用ルール
4. 従業員に窓口を知らせ、運用を始める
外部窓口を開設したら、従業員に窓口の存在と使い方を知らせてから運用を始めます。窓口を設置しても、従業員に知られていなければ通報は届きません。
2026年12月1日に施行される改正公益通報者保護法では、体制整備義務の例示として、労働者等に対する公益通報対応体制の周知義務が明示されました。
改正に伴う指針では、周知すべき具体的な事項として、受付窓口の連絡先、調査時などの利益相反の排除の措置、不利益な取扱いの防止措置、通報妨害・通報者探索の防止措置などが明確化されています。
出典:消費者庁「公益通報者保護法の一部を改正する法律(令和7年法律第62号)の概要」
周知の方法には、次のようなものがあります。
- 社内ポータルサイトや社内報への掲載
- 休憩室や更衣室へのポスター掲示、従業員への携帯カードの配布
- 入社時研修や定期研修での説明
- 管理職向けの研修(通報者探索の禁止や不利益な取扱いの禁止など)
運用を始めた後は、通報件数や対応にかかった日数、従業員アンケートなどをもとに、窓口が機能しているかを定期的に点検しましょう。
内部通報窓口の外部委託でよくある質問
最後に、内部通報窓口の外部委託でよくある質問に回答します。
- 内部通報窓口の設置は義務ですか?
- 顧問弁護士に通報窓口を依頼できますか?
- 外部の窓口なら会社に名前を知られずに通報できますか?
- 社内窓口や外部弁護士とAIシステムを併用できますか?
内部通報窓口の設置は義務ですか?
公益通報者保護法では、常時使用する労働者が300人を超える事業者に、内部通報に対応する体制の整備などが義務付けられています。300人以下の事業者は努力義務です。義務の内容には、内部通報の受付・調査などを担う従事者の指定や、内部通報窓口の設置・内部規程の策定などが含まれます。
2026年12月1日に施行される改正法では、従事者の指定義務に違反する事業者に対し、勧告に従わない場合の命令権と、命令違反時の刑事罰が新設されます。
出典:消費者庁「公益通報者保護法の概要」「公益通報者保護法の一部を改正する法律(令和7年法律第62号)の概要」
なお、窓口を社外に置くことまでは義務付けられていません。社内窓口のみ、社外窓口のみ、社内外の併用のいずれでも体制を整えられます。改正法への企業の対応については、以下の記事も合わせてご覧ください。
参照記事:公益通報者保護法 改正 企業対応ガイド。2026年12月施行・義務整備の5つの柱
顧問弁護士に通報窓口を依頼できますか?
顧問弁護士に外部窓口を依頼することはできます。会社の内情に詳しいため、通報内容を理解しやすく、調査に移りやすいといった利点があります。
ただし、顧問弁護士を窓口にする場合は、そのことを従業員などに明示し、通報先を選ぶための判断材料を提供することが望ましいでしょう。
顧問弁護士は、会社から依頼を受けて会社の立場で助言する存在です。経営陣が関わる不正の通報では、利益相反が生じるおそれもあります。顧問弁護士を窓口にする場合は、顧問弁護士以外の外部窓口や、監査役への報告ルートを併せて設けることも検討しましょう。
外部の窓口なら会社に名前を知られずに通報できますか?
外部窓口では、匿名での通報や、通報者が希望しない限り会社に氏名を伝えない運用をとれることがあります。ただし扱いはサービスごとに異なり、本記事で紹介したサービスにも、原則として匿名の受付をしないものがあります。
また、匿名で通報しても、通報内容や発生日時、関係者などの情報から通報者が推測される可能性はあります。通報者が自分しか知らない事実を書く場合は、その点に注意が必要です。
企業としては、通報者を特定しようとする行為を禁止し、その旨を周知しておくことが大切です。
社内窓口や外部弁護士とAIシステムを併用できますか?
併用できます。消費者庁の調査(2024年4月)では、内部通報制度を導入している事業者の73.4%が社内と社外の両方に窓口を置いています。
出典:消費者庁「民間事業者の内部通報対応―実態調査結果概要―」(2024年4月)
併用する場合の役割分担の例は、次のとおりです。
- AIシステム:24時間の一次受付、5W1Hでの聞き取り・整理、匿名の通報者とのやり取り、記録の管理
- 外部の弁護士:法的な評価、経営陣が関わる事案の調査、処分に関する助言
- 社内窓口:社内事情を踏まえた事実確認、是正措置・再発防止策の実施
たとえば、NaLaLys AI通報窓口は、既存の顧問弁護士窓口と併用でき、弁護士への連絡ルートをAIチャットに置き換えて弁護士との連携を進められるとしています。併用する場合は、どの窓口に届いた通報を誰が受け取り、どう引き継ぐかを決めておくことが大切です。
内部通報窓口の外部委託ならNaLaLys
内部通報窓口を外部委託するときは、料金だけでなく、受付後の調査や匿名でのやり取り、経営陣に関する通報への対応まで含めて委託先を比べることが大切です。
本記事のポイントは、次の3つです。
- 費用は、委託先と任せる範囲(受付だけか、調査までか)によって大きく変わる
- 委託先は、調査まで依頼できるか・受付方法と時間・匿名でのやり取りと情報管理・経営陣に関する通報の扱いの4点で比べる
- 進め方は、委託する業務を決める→2〜3社から同じ条件で見積もりを取る→社内の対応ルールを決める→従業員に知らせる、の順で進める
一方で、通報が夜間や休日に届く、記録が担当者ごとに残らないといった受付まわりの課題は、窓口の委託先を変えるだけでは解消しにくいこともあります。
こうした受付と記録の負担を抑えながら通報体制を整えたい場合は、NaLaLysの「AI通報窓口」の活用がおすすめです。
NaLaLysのAI通報窓口は、AIチャットボットが通報の一次受付から聞き取りまでを支援するサービスです。主な特徴は以下のとおりです。
- AIが24時間365日、通報の一次受付を実施
- 通報内容を5W1Hで整理・可視化
- ダッシュボードで案件を一元管理し、対応の経緯を記録
- 記名・匿名を問わず継続的なコミュニケーションに対応
- 国内サーバーで管理し、入力データをAIの学習に使わない
- 既存の顧問弁護士窓口との併用も可能
月額5万円から利用でき、専用URLからPC・スマートフォンでアクセスできます。社内窓口や顧問弁護士の窓口はそのままに、一次受付と記録の管理だけを任せることもできるため、少人数でコンプライアンス業務を担当している企業にも適しています。
外部窓口の新設を検討している方はもちろん、「窓口はあるものの、通報が少ない」「受付後の対応が担当者任せになっている」という企業も、NaLaLysのAI通報窓口をぜひご活用ください。